マカはアンデス地方でインカ帝国の時代から、栄養価の高い伝説の作物とされていました。
当時も貴重な物には変わりはなく、特権階級の食べ物だったり、戦いの後の戦士への褒賞として使われていたとのことでした。
4000メートル以上で気温差が激しく、太陽光線を一杯に浴びることの必要のあるマカは古代においては貴重品であり、神に捧げる供え物として非常に大事にされていましたがそれが仇になる事態が起こります。
1500年代に起こったスペイン人たちの侵略です。
当時キリスト教布教のため、人々が崇拝していた太陽神は否定されてしまい、供え物であったマカは禁止品となったのです。
結果としてマカは栽培禁止になり、アンデスの奥深い山々に追いやられてしまい、人目のつかない場所でひっそりと人々に受け継がれてきたのです。
1980年代にアメリカの旅行者がアンデス山奥の村を訪れたさいに、マカの存在を聞き、すばらしい栄養素もつ食物である事が知られるようになりました。
それまでは本当に隠れたペルーで育てられていた地元だけの栄養満点の野菜だったというわけです。
ペルーの元フジモリ大統領はマカが3000年前から、アンデスに住む人々の食生活を支える重要な役割を果たしてきたことを世界に知らせたひとりでもあります。
1998年には日本にも普及キャンペーンがなされました。
南米ペルーは標高5000〜7000メートルの中央アンデス山系のおいて、その多彩な気候から生命力が強いものしか育成されないと言われています。
マカのほかにも多数珍しい植物が生息していますが、マカは強烈な紫外線と酸性土壌で、夏でも気温が昼間は20℃で夜間はマイナス15℃という温度差の厳しい自然環境の中で育つ植物です。
3000年という深い歴史の中で自然のみによって育まれた生命力のすごさがマカには含まれています。
今では野菜としてはペルー国内で販売されるだけで、加工しないと国外に持ち出すことはペルー政府によって禁止されています。